「初めてヨウジヤマモトの服を買うなら、何から手を出せばいいんだろう?」

これは、ヨウジヤマモトの世界に足を踏み入れる誰もが一度は抱く疑問ですよね。私自身も、初めてその魅力に触れたのは1997年の秋冬コレクションでした。あの時の高揚感と戸惑いは今でも覚えています。
歴戦のツワモノたちには遠く及びませんが、継続は力なりということで、私もそろそろヨウジヤマモトファンの「中堅どころ」にはなれたかな、と感じています。妻には内緒…いや、多分バレていると思いますが、年間※※※万円ほどは洋服につぎ込んでいますね。他にこれといった趣味がないので、なんとかやりくりしている日々です(笑)。
世の中にはたくさんの「はじめてのヨウジヤマモト」に関する提案がありますが、今回は私doshoなりに、メンズのヨウジヤマモト入門について、独自の視点から提案してみたいと思います。
なぜ、憧れのヨウジヤマモトに躊躇してしまうのか?

「好きだから欲しい!…でも、ちょっと待って。」
そう、多くの人がヨウジヤマモトの服を前にして、一度は立ち止まってしまうのではないでしょうか?その魅力に取り憑かれつつも、購入に踏み切るのを躊躇してしまう気持ち、すごくよく分かります。
改めてその魅力の一端を簡単にまとめてみましょう。
ブランドの始まりは1972年の「Y’s」。メンズラインは1979年、「Y’s for men」として「『ワイズ』を着ている女性の隣にいる男性が似合う服」というコンセプトのもとスタートしました。惜しまれつつも「Y’s for men」は2009-2010AWで休止してしまいましたが、「メンズが着るヨウジヤマモト」を語る上で、現行の主要ラインも知っておくべきでしょう。
※「Y’s for men」2023年に復活しましたね、13年ぶり。うれしいですね。
ヨウジヤマモトの主要メンズライン
- Yohji Yamamoto POUR HOMME(ヨウジヤマモト プールオム) メンズのコレクションラインであり、まさに「ヨウジヤマモト」の代名詞。パリコレで発表され、生地感や仕立ては最高級。憧れの象徴です。
- B Yohji Yamamoto 「Black(黒)」「Big Silhouette(ビッグシルエット)」「B面(裏側、非日常)」といった意味を暗示する「B」を冠したライン。シンプルでユニセックス、スポーティーな要素を取り入れたデイリークローズを提案しています。
- BLACK Scandal Yohji Yamamoto コレクションで特に好評を博したデザインをピックアップし、プリントアイテムを中心に展開するラインです。
その他、関連ブランド
- Y’s BANG ON! メンズシルエットをベースに作られた、シーズンレスなユニセックスコレクション。「BANG ON(バングオン)」は日本語の「番号(バンゴウ)」に由来しています。
- Ground Y(グラウンド ワイ) 若年層をターゲットに据え、ジェンダーレスなスタイルを提案するライン。ヨウジヤマモトのエッセンスを日常に取り入れやすいデザインが特徴です。
- s’yte(サイト) インターネット限定で展開されるカジュアルウェアブランド。より手軽にヨウジヤマモトの世界観を楽しめるアイテムが揃います。
これらの多彩なラインナップを見ても分かるように、ヨウジヤマモトの世界は広大です。きっと皆さんも様々な理由で迷われているのではないでしょうか。
この特集では、特に以下のようなお悩みを持つ方をターゲットに、ヨウジヤマモトとの賢い付き合い方を提案したいと思います。
- ヨウジヤマモトの雰囲気に強く憧れているけれど、予算の関係上、全身コーディネートをすぐに揃えるのは難しい。
- 魅力的なラインが多数あるけれど、一体どれから手を出せばいいのか分からない。
さあ、憧れの世界への第一歩を一緒に踏み出しましょう。。
迷ったとき、道しるべはここにある!

せっかく手に入れたファーストヨウジ。クローゼットに飾っておくだけでなく、デイリーでガンガン着こなしたいですよね。そんなあなたに、とっておきのヒントがあります。
それは、デザイナー山本耀司さんご自身のファッションを参考にすること!



出典:Yohji Yamamoto (ヨウジヤマモト) Official Site
ショーの最後に登場する山本耀司さんの姿こそ、究極の「普段着」であり、最もリアルな着こなしのヒントに他なりません。
かつて存在した「Y’s for men RED LABEL」(通称「赤ラベル」)が、耀司さん自身が着ることを想定したスタイルを提案していたように、彼のワードローブにはヨウジヤマモトの真髄が詰まっています。
ヨウジヤマモトといえば、テーラードスタイルをシルエットやディテールで大胆に崩すのが特徴ですが、山本耀司さんご自身が好んでチョイスするアイテムには、いくつかの傾向が見られます。
- ジャケット: やはりドクタージャケットは外せません。
- インナー: 定番は黒のシャツ。
- パンツ: 黒のカーゴパンツ、もしくはワイドパンツを愛用されています。
- シューズ: 足元は重厚な黒のワークブーツが多いですね。
ハットや小物については、また別の機会に「小物編」として詳しくご紹介しますので、お楽しみに。
各アイテムを見ていこう:ヨウジヤマモト入門ガイド
それでは、ヨウジヤマモトの世界へ足を踏み入れるための、具体的なおすすめアイテムをカテゴリーごとに見ていきましょう。選ぶ際のポイントは、季節感に応じた生地感と予算です。
予算: 手頃な価格帯から始めるなら「s’yte(サイト)」か「Ground Y(グラウンド ワイ)」がおすすめです。
生地感: 冬には厚手、夏には薄手と、基本的にはシンプルな考え方で大丈夫です。
各アイテムを見ていこう:ヨウジヤマモト入門ガイド
それでは、ヨウジヤマモトの世界へ足を踏み入れるための、具体的なおすすめアイテムをカテゴリーごとに見ていきましょう。選ぶ際のポイントは、季節感に応じた生地感と予算です。
- 生地感: 冬には厚手、夏には薄手と、基本的にはシンプルな考え方で大丈夫です。
- 予算: 手頃な価格帯から始めるなら「s’yte(サイト)」か「Ground Y(グラウンド ワイ)」がおすすめです。
1. ジャケット
ヨウジヤマモトの「顔」とも言えるアイテム。特に「ドクタージャケット」は、山本耀司さんが医療現場のユニフォームから着想を得たとされ、今やブランドの定番アイテムになりつつあります。「ロングジャケット」という名称で展開されることもありますね。
ビッグシルエットで体を包み込むような独特のシルエット、そして「黒」。これ一枚を羽織るだけで、もうヨウジヤマモトの世界観が完成します。
例えば、こちらは「s’yte」のドクタージャケットです。


Pe/Smooth Jersey 3BS Slim Long Jacket
\ 34,100
出典:Yohji Yamamoto(ヨウジヤマモト)|【公式通販】THE SHOP
上記は「s’yte」です。
2. インナー
インナーも、ジャケットと同様にビッグシルエットでシルエットを崩し、黒を基調とするのが基本です。
中でも、断然おすすめなのがロングシャツ! 夏場であれば、これ一枚で主役級の存在感を放ち、ヨウジヤマモトらしいスタイリングが完成します。暑い日には袖をまくれば、こなれた雰囲気でおしゃれに決まりますよ。
例えば、こちらは「s’yte」のロングシャツです。


60s Ry/Span Twill Washer Shawl Color Strap Back Open Long Shirt
\ 22,000
出典:Yohji Yamamoto(ヨウジヤマモト)|【公式通販】THE SHOP
上記は「s’yte」です。
夏ならこれでまとまりますね。暑ければ、袖をまくればこれまたオシャレ。
3. パンツ
ヨウジヤマモトは、パンツにも名作が多いことで知られています。安心感のある「紐パンツ」や、独特のボリュームを持つ「バルーンパンツ」「カラスパンツ」「ラップパンツ」など、選択肢は豊富です。
しかし、山本耀司さんご自身が好んでチョイスするのは、落ち感のあるシルエット。ここでは、上半身のビッグシルエットとの相性が抜群のカーゴパンツをおすすめします。
例えば、こちらは「s’yte」のカーゴパンツです。


Pe/Rayon Gabardine Stretch Wide Cargo Pants
\ 27,500
出典:Yohji Yamamoto(ヨウジヤマモト)|【公式通販】THE SHOP
上記は「s’yte」です。
4. シューズ
足元もまた、ヨウジヤマモトの世界観を完成させる重要な要素です。最近では各ラインがDr. Martens(ドクターマーチン)とのコラボレーションを展開しており、これは間違いのない選択肢。また、Yohji Yamamoto x vesselといったコラボも素晴らしいですね。古くからモンキーブーツなども手掛けてきたヨウジヤマモトですが、ここで特に提案したいのはadidas(アディダス)とのコラボレーションアイテムです。
中でも、バックジップのロングタイプのシューズは特におすすめ。ジップを上まで上げればブーツのように重厚感が出ますし、足首あたりまでハーフアップで履きこなすのもお洒落です。


Yohji Yamamoto × adidas NAPPA SUEDE SS SK8 MEGA HIGH BLACK
\ 72,600
出典:Yohji Yamamoto(ヨウジヤマモト)|【公式通販】THE SHOP
これは少し高価な部類に入るかもしれませんが、山本耀司さんがアディダスと共同で「Y-3」を2003年に立ち上げて以来、コンスタントに各シーズンでリリースされています。探せば、もう少し手頃な価格帯のアイテムも見つかるはずです。
発表!おすすめファーストヨウジはこれだ!
ここまで、ヨウジヤマモトの世界への第一歩として、各アイテムの魅力を見てきましたが、いかがでしたでしょうか? ご自身のスタイルに合う「これぞ!」という一品が見つかっていたら嬉しいです。
しかし、「結局、何が一番おすすめなの?」という疑問が残るかもしれませんね。そこで、私doshoが自信を持っておすすめする、ファーストヨウジに最適なアイテムを発表します!

最強のファーストヨウジは…「ロングシャツ」!
ズバリ、おすすめはインナーのロングシャツです!
その最大の理由は、オールシーズン着回せる汎用性の高さにあります。袖をまくれば半袖のような感覚で着こなせますし、何よりもヨウジヤマモトならではの美しいドレープ感を一枚で手軽に演出できるからです。これ一枚で、ぐっとヨウジヤマモトらしい雰囲気が完成します。
参考までに、ある春の日の私のコーディネートをご紹介しますね。ここに挙げたアイテムのテイストがすべて詰まっています。シューズはvesselとのコラボですが。

このコーディネート、パンツをデニムに変えてスニーカーでカジュアルダウンしてもまったく問題ありませんし、普通の黒のスラックスでドレッシーさをキープしても、しっかりヨウジヤマモトらしい着こなしになります。
ご紹介したアイテムはすべて**Yohji Yamamoto POUR HOMME(ヨウジヤマモト プールオム)**のものです。このようにアレンジの幅が広く、着回しやすいアイテムは、初めての一着として最適だと感じています。
今回は、比較的リーズナブルな価格帯の「s’yte(サイト)」を中心に例を挙げましたが、もちろん「Ground Y(グラウンド ワイ)」でも同様のアイテムが見つかります。そして、やはり本格的な「Yohji Yamamoto POUR HOMME(ヨウジヤマモト プールオム)」が良いという方には、同じテイストでさらにディテールに凝ったアイテムが多数存在しますので、ぜひそちらもチェックしてみてくださいね。
私のファーストヨウジはこれでした!
ちなみに、私の記念すべきファーストヨウジは、何を隠そうこれだったと思います。
それは「Y’s for men」のコートです。
「え、インナーじゃないじゃん!」というツッコミが聞こえてきそうですね(笑)。でも、当時の私にとって、この裏地なしのライトなコートはまさに運命の一着でした。
ビッグサイズなので、中にしっかり着込むことができ、3シーズンにわたって大活躍。ヨウジヤマモトらしいウールギャバ素材と、デザインのアクセントにもなるダブルジップの魅力に惹かれて選びました。数々のアイテムを手放してきた中で、このコートは今も私のクローゼットに残り続けています。まさに、ヨウジヤマモトの世界への扉を開いてくれた、特別な一枚です。

最近は「s’yte(サイト)」からもYohji Yamamoto POUR HOMME(ヨウジヤマモト プールオム)らしいテイストのアイテムが多数出ていて、非常に魅力的です。少しお手頃な価格でヨウジの世界に足を踏み出せる一品に、ぜひ挑戦してみてくださいね。
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